Nature ハイライト

生態:群れの効用

Nature 449, 7165

捕食者と被食者の個体群は、一般的に起こりそうな各種の生態学的相互作用から考えると、不安定になると予測されるにもかかわらず、大部分とまではいかなくてもその多くが不思議と安定している。Fryxellたちは、安定性に寄与する1つの要因が、捕食者と被食者双方が群れを形成することによって捕食者の探索効率が低下することにあるという仮説を立てた。セレンゲティ国立公園で収集された、ライオンとその餌となる大型草食動物に関する野外データから、この両者の群れ形成が個体群動態に大きな影響をもっており、群れ形成がなければ極めて不安定になるはずの個体群に安定性をもたらしていることが示唆された。

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