Nature ハイライト

海洋:海の色にみる温暖化

Nature 444, 7120

人工衛星OrbView-2に搭載された海色センサーSeaWiFSにより、過去10年間にわたって世界の海洋の高解像度海色データが集められてきた。海色には表層水域の光合成を行う植物プランクトンの量が表され、これはつまり、全球スケールでの海洋生産力を測る物差しとなる。環境要因との比較解析から、この期間の海洋の生産力と全球的な気候の動向との間に密接な関係があり、1999年以後の温暖化期に海洋の生産力が目立って低下していることが明らかになった。このデータセットは、将来の気候変動が海洋の食物網をどのように変える可能性があるかについて、重要な予備知識を提供してくれそうだ。

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