Nature ハイライト

材料:広げられたナノチューブ

Nature 442, 7100

カーボンナノチューブの注目に値する機械的特性は、カーボンナノチューブを形成する原子1個分の厚さの極めて薄いカーボンシート(グラフェン)の並外れた強度と剛性によるものである。これに対して、多結晶材料であるバルク・グラファイトは破壊強度が低く、グラフェンシートがはがれて破損したり、結晶粒界で破損したりする傾向にある。今回Stankovichたちは、グラファイトからグラフェンシートをはがして化学的に修飾を加えて、高分子マトリクス中にグラフェンシートを分散させた安価な複合材料を作製した。この材料によって、有用なさまざまの熱的、電気的、機械的特性を実現できる。

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