Nature ハイライト

遺伝:トウモロコシがメンデルの法則を曲げる仕組み

Nature 442, 7100

パラミューテーションは遺伝法則に反する遺伝パターンの1つで、1950年代に初めてトウモロコシで発見され、それ以来ほかの植物や菌類、そしてマウスでも認められている。メンデルの法則はほとんどの場合に当てはまり、各対立遺伝子が独立して分離する。パラミューテーションとは、表現型に現れないほうの対立遺伝子が、実際に発現する方の対立遺伝子を「変異」させ、やはり発現しないようにしてしまう相互作用のことである。今回行われたトウモロコシでの研究で、パラミューテーションはRNAによるものであることが示された。パラミューテーションおよびトランスポゾンのサイレンシングに関係するクロマチン状態の安定性には、RNA依存性RNAポリメラーゼをコードするmop1遺伝子が必要とされる。

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