Nature ハイライト
		
		
        
		
		生化学:切り札的な抗生物質の生合成のカギとなる酵素
Nature 602, 7896
カルバペネム系抗生物質は、臨床で最終手段として使われる重要な抗生物質であり、抗菌スペクトルが広く有効性が高い。今回、カルバペネム系抗生物質であるアスパレノマイシンAの生合成に関わるラジカルS-アデノシルメチオニン(SAM)酵素のTokKのX線結晶構造と反応機構が明らかにされ、この抗生物質の生合成経路についての手掛かりが得られた。この知見は、カルバペネム類という有用で多様な酵素グループに共通すると考えられている触媒反応の解明につながるかもしれない。
2022年2月10日号の Nature ハイライト
- 天文学:惑星物質を降着させている白色矮星
- 分子物理学:初めて形成された極低温三原子分子
- 材料科学:反強磁性体の磁場の実空間可視化
- 物性物理学:高まる強磁性体と強誘電体の類似性
- 物性物理学:カゴメ超伝導体にもあった時間反転対称性の破れ
- 材料科学:著しいエリンバー効果を示す複雑な合金
- 地球科学:地球内核の超イオン鉄合金
- 進化学:哺乳類の時間系統樹を描くベイズ法
- 神経科学:異なる遺伝子でも結果は同じ
- 神経科学:準備活動の変化が運動記憶に果たす役割
- 植物科学:単子葉類でも接木は可能
- 発生生物学:細胞内モルフォゲンのリサイクルによる勾配スケーリング
- コロナウイルス:SARS-CoV-2の501Y変異の役割
- コロナウイルス:デルタ株P681R変異による病原性の増強
- コロナウイルス:VOCの適応度は動物モデルによって異なる
- 免疫学:赤血球凝集素係留部分を標的とする広域中和抗体
- 免疫学:小児COVID-19に軽症が多い理由
- 構造生物学:PINK1の完全な活性化機構
- 生化学:微生物によるメタン生成に関わる独特な酵素
- 生化学:切り札的な抗生物質の生合成のカギとなる酵素


