Nature ハイライト

分子生物学:マイクロRNAを選別する

Nature 601, 7893

マイクロRNA(miRNA)の中には細胞間で交換されるものがあり、こうしたRNAは受容側の細胞中で機能できることが知られている。R Kahnたちは今回、特定のmiRNAが選ばれ、小型の細胞外小胞に入れられて輸送される仕組みを明らかにした。miRNAが細胞内にそのまま保持されるか、それとも小型の細胞外小胞へと運び込まれ、分泌されて標的細胞に取り込まれるかを決定する特異的モチーフが見つかったのである。2種類のRNA結合タンパク質AlyrefとFusは、分泌を指示するEXOモチーフの1つCGGGAG配列を持つmiRNAの小胞への運び込みを促進する。循環中のmiRNAの起源に関する今回の知見は、RNAを使う治療法の開発にも役立つ可能性がある。

2022年1月20日号の Nature ハイライト

目次へ戻る

プライバシーマーク制度