材料科学：超高硬度の非晶質炭素

ダイヤモンドのようなsp³結合を主に持つ炭素の非晶質（アモルファス）相は、数多くの興味深い物理的特性を示すと予想されている。そうした非晶質炭素相は、薄膜やナノスケールの形態では合成されているが、バルク形態の非晶質炭素相の合成はより困難である。今回Y Shangたちは、ほぼ純粋なsp³非晶質炭素のミリメートルスケールの試料の合成と特性評価について報告している。彼らの方法は、フラーレンC₆₀粉末の試料を、フラーレンの炭素ケージが破壊されると思われる極めて高い圧力と温度付近まで圧縮・加熱することに基づいている。その結果、他の非晶質材料と比較して並外れて高い硬度、弾性率、熱伝導率を示す巨視的な非晶質炭素試料が得られた。

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