Nature ハイライト

化学:工業用プロパン脱水素化向けの単純かつスケーラブルな触媒の作製

Nature 599, 7884

プロペンは、日常生活で使用される材料や製品を製造するのに2番目に重要な化学物質である。プロペンは主に、毒性や価格の高さ、再生困難といった問題を持つ触媒を用いたプロパンの脱水素化によって得られている。今回E Kondratenkoたちは、ZnO層をゼオライト層または一般的な金属酸化物層の上流に配置して550°C以上で還元処理すると、担持されたZnOx種が得られることを報告している。これらの種は、ZnOから生成されたZn原子と担体のOH基との反応を通して形成され、得られた単純かつ安価な触媒は、工業的に妥当な条件下で試験において、類似の市販触媒と比較して同等の選択率と3倍高い生産性を示した。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度