Nature ハイライト

構造生物学:発生ホルモンによるシグナル伝達のスナップショット

Nature 598, 7882

糖タンパク質ホルモンはヒトの生殖に関係する複雑なホルモンである。そのうちの2つ、黄体形成ホルモン(LH)と絨毛性性腺刺激ホルモン(別名コリオゴナドトロピン;CG)は同じGタンパク質共役受容体LHCGRを介してシグナル伝達を行い、どちらも性分化疾患や生殖障害の治療薬として使われている。今回E Xuたちは、CGによって活性化された場合など、シグナル伝達のさまざまな状態にあるLHCGR–GS複合体の構造を報告している。その活性化機構は複雑で、細胞外ドメインが伸びてCGに巻き付く形をとる。小型のアロステリックアゴニスト分子と結合した構造からは、分子薬創薬への道筋が見えてくる。

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