Nature ハイライト

ナノスケール材料:金属の直接3Dナノ造形

Nature 592, 7852

今回M Choiたちは、最小でサブマイクロメートル領域の金属ナノ構造を直接堆積できる異例の3D造形戦略を報告している。この方法では、まず、帯電エアロゾル粒子がアレイ状の穴を有する反対に帯電したマスクに引き寄せられて穴の周囲に堆積し、その後生じるレンズ効果によって、残りのエアロゾル粒子が集束流(すなわちジェット)となり、穴を通って流れる。これらの粒子ジェットは基板に到達した際、互いの上に堆積して三次元金属構造を形成する(成長モード)か、表面にパターンを形成する(書き込みモード)。いずれのモードになるかは、基板の動きの有無やその速度によって決まり、基板を高速で動かすと二次元書き込み効果が得られるのに対し、基板を低速移動または静止させると三次元構造が形成される。基板の動きによっては、張り出し部やらせんの形成も可能になる。著者たちは実際に、2つのモードを組み合わせることで、概念実証用に縦型スプリットリング共振器構造を造形している。

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