Nature ハイライト

情報技術:畳み込みニューラルネットワークの光実装

Nature 589, 7840

畳み込みニューラルネットワークは、強力な人工ニューラルネットワークの一種で、生物の視覚野系から着想を得ており、コンピュータービジョン、音声認識、医療診断などの機械学習タスクに魅力的である。光技術を用いてそうしたネットワークを実装すれば、超高速な計算速度での動作を実現できる可能性があるが、光ニューラルネットワークの性能はこれまでかなり低かった。今回D Mossたちは、毎秒10テラ回を超える演算速度で動作可能な光ベクトル畳み込みアクセラレーターを実証している。彼らはさらに、そうしたハードウエアを使って、MNISTデータベースから得た手書きの数字画像を、88%の確度で正しく認識できる光畳み込みニューラルネットワークを作成した。この手法は、集積化したマイクロコム源を利用しているため、自律型ロボットや実時間動画認識などの要求の厳しい用途向けのはるかに複雑なネットワークに拡張して訓練できると考えられる。

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