Nature ハイライト

物性物理学:グラフェンにおける強相関トポロジカル相

Nature 588, 7839

結晶材料ではさまざまなトポロジカル相が観測されており、知られている例の1つが量子ホール効果である。しかし、こうしたトポロジカル相の強い電子–電子相互作用からの出現はまれで、その大半は高磁場の存在下で実現されたものである。今回A Yazdaniたちは、魔法角ねじれ2層グラフェンにおいて、低磁場下の強相関トポロジカル相を報告している。これらの強相関トポロジカル相は、さまざまなチャーン数(量子ホール領域に生じる無散逸エッジチャネルの量を与える)によって特徴付けられる。今回の結果は、超伝導の原因であるモアレグラフェン内の強相関が、トポロジカルに非自明な相ももたらし得ることを実証するものである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度