Nature ハイライト

代謝:塩素イオンチャネルHodorはショウジョウバエにおける亜鉛の感知、成長シグナル伝達、食欲に関わる腸の回路を駆動する

Nature 580, 7802

ショウジョウバエの腸の切片の蛍光顕微鏡画像。Hodorを発現する細胞は緑色で標識されている。
ショウジョウバエの腸の切片の蛍光顕微鏡画像。Hodorを発現する細胞は緑色で標識されている。 | 拡大する

Credit: Siamak Redhai and Irene Miguel-Aliaga

S Redhaiたちは今回、ショウジョウバエ(Drosophila)の腸細胞のサブセットが、亜鉛センサーである塩素イオンチャネルHodorを介して、食物摂取や発達成長を調節していることを報告している。Hodorの活性はリソソームのTor活性に影響を及ぼすことが分かり、これまで知られていなかった金属/微量栄養素によるTorシグナル伝達への入力が明らかになった。Hodorは昆虫特異的であり、ハマダラカ(Anopheles)におけるHodorの変異は致死的であることが分かった。昆虫に摂取させることで昆虫特異的なHodor機能のみに影響を及ぼす薬剤は、昆虫の制御に利用できる可能性がある。

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