Nature ハイライト

化学:創薬のツールボックスの拡張

Nature 580, 7802

最近、潜在的薬剤候補において、芳香環の代わりとしてビシクロペンタンが用いられるようになっている。平面環を3D性のはるかに高い環に置き換えることによって、ビシクロペンタンが「2Dからの脱出」の機会をもたらし、薬物動態特性を著しく変化させる可能性がある。今回D MacMillanたちは、実質的にビシクロペンタンの「中心」となる単純な炭化水素のプロペランの両側を、光触媒反応と銅触媒反応を用いてワンポットで官能基化する方法を報告している。この方法によって、さまざまなビシクロペンタンを迅速に合成でき、医薬品化学のツールボックスが大幅に拡張される。

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