Nature ハイライト

分子生物学:クロマチンのリモデリング

Nature 579, 7799

クロマチンリモデリング装置は、クロマチン内のDNAに他のタンパク質が接近できるようにするという重要な役割を担っており、これによって転写や修復といった過程が進行可能になる。今回2つの研究グループがそれぞれ別のクロマチンリモデリング装置について、ヌクレオソーム(ヒストン八量体の回りに巻き付いたDNAからなる)に結合した際の構造を報告している。P Cramerたちは、ヌクレオソームと複合体を形成した酵母RSCの構造を明らかにし、この構造からRSCがDNA中にヌクレオソーム非存在領域が形成されるのを促進して、他のタンパク質がDNAに接近できるようにする仕組みを示唆している。一方、Y Heたちはヌクレオソームに結合した酵母SWI/SNFの構造を報告し、SWI/SNF複合体が移動の際にヒストンに係留したままでいるための仕組みを、この構造に基づいて考察している。

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