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分子生物学:ヌクレオソームに結合したSWI/SNFクロマチンリモデリング装置RSCの構造

Nature 579, 7799 doi: 10.1038/s41586-020-2088-0

SWI/SNFファミリーに属するクロマチンリモデリング複合体は、転写活性があるヌクレオソーム非存在領域(nucleosome-depleted region;NDR)をプロモーター中に形成する働きをする。出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)で必須のSWI/SNF複合体RSCは16個のサブユニットで構成され、その中にはATP依存性DNAトランスロカーゼのSth1が含まれる。RSCはプロモーター領域からヌクレオソームを除去し、NDRの両側に特殊な+1ヌクレオソームと−1ヌクレオソームを配置する。今回我々は、基質のヌクレオソームと複合体を形成したRSCのクライオ電子顕微鏡構造を明らかにした。この構造から、RSCが5個のタンパク質モジュールを形成することが判明し、クロマチンリモデリング機構の重要な特徴が示唆された。主要部分であるボディモジュールは、4個の可動性モジュール[DNA結合モジュール、ATPアーゼモジュール、アームモジュール、アクチン関連タンパク質(ARP)モジュールと命名]の足場となっている。DNA結合モジュールはヌクレオソーム外のDNAに結合し、RSCの機能性に影響を及ぼすプロモーターDNAエレメントの認識に関わっている。ATPアーゼモジュールのSnf2 ATP結合(SnAC)ドメインとアームモジュールのフィンガーヘリックスが、円盤形のヌクレオソームを両側から挟んでいる。ATPアーゼモジュールのトランスロカーゼモーターは、超らせんの+2の位置でヌクレオソームの縁と結合している。可動性のARPモジュールはトランスロカーゼとヌクレオソームの相互作用を調整して、RSCの活性を調節しているらしい。このRSC–ヌクレオソーム構造は、NDRの形成やヒトSWI/SNF複合体(がんで変異している頻度が高い)の構造や機能を理解する基盤となるだろう。

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