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微生物学:母体の微生物相が新生仔の感染を防ぐ交差反応性IgG抗体を誘導する

Nature 577, 7791

母体からの移行抗体は新生仔の感染を防ぐと考えられている。D Kasperたちは今回、マウスにおいて母体の共生微生物相によって多様な抗体が誘導され、そうした抗体が母乳を介して新生仔に伝えられる仕組みを明らかにしている。また、これらのIgGが新生仔マウスで、腸内病原菌である毒素原性大腸菌(enterotoxigenic Escherichia coli)の感染を防ぐことが分かった。今後の研究で、この機能的な免疫多様化と伝達をヒトの母親と新生児の間にも適用できるかどうかが明らかになるだろう。

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