免疫学:STINGはTNFR1やFADD非依存的にZBP1を介するネクロトーシスを誘導する
Nature 647, 8090 doi: 10.1038/s41586-025-09536-4
マウス表皮ケラチノサイトでのカスパーゼ-8の条件付き欠失(Casp8E-KO)は、ネクロトーシスが駆動する致死性皮膚炎を引き起こす。本論文で我々は、Casp8の喪失が、細胞質ゾルDNAの蓄積につながり、これがサイクリックGMP–AMPシンターゼ(cGAS)–STING(stimulator of interferon genes)を介した転写プログラムを活性化することを明らかにする。遺伝学的証拠と生化学的証拠は、STINGがZBP1(Z-DNA-binding protein 1)とMLKL(mixed lineage kinase domain-like pseudokinase)の両方を上方調節することを示している。カスパーゼ-8欠損とSTING活性化の組み合わせが駆動するZ型核酸の蓄積が、ZBP1を活性化し、FADD–RIPK1–RIPK3複合体非依存にZBP1–RIPK1–RIPK3複合体の形成を引き起こして、これによりネクロトーシスの実行が可能となる。我々は、遺伝学的には、STINGとZBP1の間の機能的な重複が、腫瘍壊死因子受容体1(TNFR1)とは独立した致死性皮膚炎の駆動因子であることを明らかにし、これによってネクロトーシス性炎症の病因が特定された。ヒトSTINGの機能獲得変異は乳児発症STING関連血管炎(SAVI)を引き起こすため、我々は、SAVIの病因におけるSTING誘導性ネクロトーシスが持つ役割を評価した。患者でのSTINGの慢性的な活性化は、ネクロトーシスの転写プログラムを組織化し、これはSting1N153S SAVI前臨床マウスモデルで確認された。このモデルでは、免疫細胞駆動型の病変や致死性が、Ripk3(receptor-interacting serine/threonine-protein kinase 3)の共欠失によって救済された。これらの知見は、STINGが駆動するZBP1を介したネクロトーシスが、カスパーゼ-8欠損に起因する炎症とSAVIの両方において中心的な発症機構であることを明らかにしており、ZBP1–RIPK3–MLKL軸の標的化が、過剰なネクロトーシスを特徴とするインターフェロノパチーに対する治療法として有望であることを示唆している。

