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微生物学:腸および口腔のマイクロバイオームのヒトからヒトへの伝播の全体像

Nature 614, 7946 doi: 10.1038/s41586-022-05620-1

ヒトのマイクロバイオームは、人体の不可欠な構成要素であり、いくつかの健康状態の共決定要因である。しかし、個人のマイクロバイオームの遺伝的構成や、マイクロバイオームの集団内および集団間での伝播が、個人間の関係によってどの程度形作られるかは、ほとんど分かっていない。今回我々は、9700を超すヒトメタゲノムと、計算による株レベルのプロファイリングを利用して、個人間で広範な細菌株の共有があること(1000万を超える例)を検出し、母親から乳児、家庭内、集団内では伝播パターンが異なっていることを見いだした。腸のマイクロバイオームの母親から乳児への伝播は、乳児期にはかなり多く安定しており(共通の種の中では約50%が同一株〔株共有率〕)、年齢を経ても検出可能であった。対照的に、口腔のマイクロバイオームの伝播は主に水平に起こり、同居の期間によって増強された。同居している個人間では株の共有がかなり大きく、株共有率の中央値は、腸のマイクロバイオームで12%、口腔のマイクロバイオームで32%であり、同居からの期間が株の共有に及ぼす影響は、年齢や遺伝学的性質よりも大きかった。加えて、細菌株の共有は種レベルのプロファイルよりも宿主集団構造をよく再現した。さらに、異なるタクソンが、伝播様式にかかわらず効率的に拡散していることが分かり、宿主外での生存能力に結び付けられる、予測されるさまざまな細菌表現型と関連していた。我々が報告する微生物伝播の程度は、それがヒトのマイクロバイオーム研究、特に非感染性のマイクロバイオーム関連疾患の研究に関連があることを明らかにしている。

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