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遺伝学:バイオバンク規模での単一対立遺伝子性および両対立遺伝子性のバリアントの疾患への影響
Nature 613, 7944 doi: 10.1038/s41586-022-05420-7
メンデル遺伝病やありふれた疾患の病因の特定は、臨床遺伝学において引き続き課題となっている。フィンランド人集団の歴史で起きたような集団のボトルネック事象は、一部のホモ接合性バリアントを濃縮してその頻度を高めるため、劣性(潜性)遺伝性疾患の原因バリアントの特定に役立つ。今回我々は、フィンランド人17万6899人の全国的な電子医療記録のデータを用いて、4万4370のコーディングバリアントが2444の疾患表現型に及ぼす、ホモ接合性およびヘテロ接合性の影響を調べた。その結果、網膜ジストロフィーとの既知の関連の他、成人発症型の白内障や女性不妊との新たな関連など、広範な表現型にわたってホモ接合性遺伝子型の関連が見つかった。今回特定された潜性遺伝性疾患の関連では、20のうち13が、ゲノム規模関連解析で通常用いられる加法モデルでは見逃されてきたものであった。我々はこれらの結果を用いて、従来の優性・劣性(顕性・潜性)の定義では遺伝が適切に説明されない、既知のメンデル遺伝性バリアントを多数発見した。特に、潜性遺伝性疾患を引き起こすことが知られているバリアントに、ヘテロ接合性の顕著な表現型効果が見いだされた。同様に、無害とされているバリアントの疾患効果も発見された。今回の結果は、バイオバンクが、特に創始者集団においては、メンデル遺伝性バリアントが疾患に及ぼす複雑な量的効果に関する我々の理解をいかに深め得るかを示している。

