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材料科学:溶液プロセスによる導電率が極めて高いn型導電性高分子
Nature 611, 7935 doi: 10.1038/s41586-022-05295-8
ドープされたポリアセチレンの先駆的研究以来、導電率が高く溶液プロセスで作製できる導電性高分子(CP)は大きく進歩し、「有機合成金属」という新たな分野を生み出した。これまでにさまざまな高性能CPが実現され、いくつかの有機電子デバイスへの応用が可能になっている。しかし、CPの大半は、正孔が支配的な(p型)輸送挙動を示し、n型のCPの開発は大きく後れを取っていて、金属状態を示すCPはわずかしかなく、低いドーピング効率や環境中での不安定性によって制約されることが多い。今回我々は、容易に合成された、高導電性n型高分子のポリ(ベンゾジフランジオン)(PBFDO)について報告する。この反応は、酸化重合とin situ還元nドーピングを組み合わせたものであり、これによってドーピング効率が大きく向上し、繰り返し単位当たり約0.9個の電荷というドーピングレベルが実現できた。得られた高分子は、余分な側鎖や界面活性剤を用いずに2000 S cm−1を超える画期的な導電率を示し、優れた安定性と予想外の溶液プロセス適性を持つ。さらに、PBFDOを詳しく調べた結果、コヒーレントな電荷輸送特性と金属状態の存在が示された。電気化学トランジスターや熱電発電素子におけるベンチマーク性能がさらに実証されたことで、有機エレクトロニクスにn型CPを応用する道が開かれた。

