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細胞生物学:HRG-9ホモログはヘムを豊富に含む区画からのヘムトラフィキングを調節する

Nature 610, 7933 doi: 10.1038/s41586-022-05347-z

ヘムは鉄を含むテトラピロールであり、さまざまな細胞過程や生理学的過程に重要である。ヘム結合タンパク質は、ほぼ全ての細胞区画に存在するが、細胞内でのヘムの輸送や使用を調節している分子機構については、ほとんど分かっていない。今回我々は、HRG-9[haem-responsive gene 9、別名TANGO2(transport and Golgi organization 2)]が進化的に保存されたヘムシャペロンであり、真核細胞内のヘムの貯蔵部位、もしくは合成部位からのヘムのトラフィキングに重要な役割を担っていることを示す。線虫の一種Caenorhabditis eleganshrg-9とそのパラログhrg-10を喪失させると、線虫のヘム貯蔵部位であるリソソーム関連オルガネラでヘムの蓄積が起きる。同様に、酵母や哺乳類細胞でhrg-9のホモログTANGO2を欠失させると、ヘムの合成部位であるミトコンドリアで過剰量のヘムが誘導される。我々はまた、TANGO2はヘムに結合して、ヘムを細胞膜からアポヘモタンパク質へ輸送することを明らかにした。さらに、tango2−/−ホモ接合のゼブラフィッシュ幼生では、脳症、心不整脈、ミオパチーなどの多面的な症状が生じ、発生初期に致死となる。これらの障害は、TANGO2の変異によって引き起こされる遺伝性疾患であるヒトTANGO2関連代謝性脳症と不整脈(TRMEA)に部分的に類似している。従って、HRG-9は細胞内ヘムシャペロンであることが明らかになり、これはTANGO2関連疾患の病因や治療法を探索するための生物学的基盤となる。

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