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進化学:鰓でのイオン調節はガス交換および脊椎動物の起源に先行して生じた

Nature 610, 7933 doi: 10.1038/s41586-022-05331-7

鰓におけるガス交換とイオン調節は、脊椎動物の進化において重要な役割を担ってきた。鰓はこれらの重要な恒常性機能を、ステム群脊椎動物で皮膚から最初に獲得し、これが、より大型で活動性の高い生活様式の進化を促進したと推定されている。しかしこの仮説は、関連するタクソンでは機能的に裏付けられていない。今回我々は、脊椎動物の祖先に想定されているような穿孔性で濾過摂食形質を有する、脊椎動物[ヤツメウナギ類;ミツバヤツメ(Entosphenus tridentatus)のアンモシーテス]、頭索動物[ナメクジウオ類:フロリダナメクジウオ(Branchiostoma floridae)]、半索動物[ギボシムシ類;クビナガギボシムシ(Saccoglossus kowalevskii)]に関して、鰓および皮膚の機能的特徴を調べた。その結果、in vivoでの直接測定から、鰓がガス交換の主要な部位であるのは、アンモシーテスにおいて体サイズの増大または酸素の供給と需要に課題が生じた場合のみであることが明らかになり、脊椎動物の鰓におけるガス交換の起源が、体サイズおよび活動性の増大に伴って生じたことを示す機能的裏付けが得られた。対照的に、イオン調節は3つのタクソン全ての鰓で見られることが示された。アンモシーテスの鰓は、全ての体サイズで全てのイオンフラックスを担っているのに対し、ナメクジウオやギボシムシでは、イオン調節の分子マーカーの発現量が皮膚よりも鰓の方で高かった。これは、鰓でのイオン調節が、ガス交換よりも早い時期に起源を持ち、脊椎動物のサイズや活動性とは無関係で、おそらくステム群新口動物で咽頭孔(pharyngeal pore)が確立された時期に生じたことを示唆している。

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