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生態学:土壌の自然保護に関する全球のホットスポット
Nature 610, 7933 doi: 10.1038/s41586-022-05292-x
土壌は、全ての陸上生態系の基盤である。しかし、植物や動物とは異なり、土壌の自然保護に関するホットスポットの全球的な評価はまだ行われていない。そのため、土壌の生物多様性から生態系サービスまで、土壌系を支えている多様な側面について自然保護の優先順位を確立することが妨げてられている。今回我々は、土壌の自然保護に関する全球のホットスポットを明らかにするため、全ての大陸における標準化された調査によって得られた615の混合表土試料において、生物多様性(アーキア、細菌、菌類、原生生物、無脊椎動物)と機能(6つの生態系サービスに重要なもの)の観測を含む全球の野外調査を行った。その結果、土壌のさまざまな生態学的側面、すなわち、種の豊富さ(アンプリコン配列バリアントとして測定されるアルファ多様性)、群集の非類似性、生態系サービスは、それぞれ地球の対照的な地域で最大になっており、異なる環境的要因に関連していることが見いだされた。温帯の生態系は種の豊富さが最大であるが、群集の非類似性は熱帯で最大となり、より寒冷な高緯度域の生態系は生態系サービスのホットスポットとして特定された。これらの知見は、土壌の複数の生態学的側面を同時に保護する際に伴う複雑性を浮き彫りにしている。さらに我々は、こうしたホットスポットの大半(70%以上)は保護区に適切に含まれておらず、全球気候変動のいくつかのシナリオの状況では脆弱であることを示す。土壌の自然保護の優先順位に関する今回の全球的見積もりは、将来の世代のための土壌の保全に対して、土壌の生物多様性と生態系サービス多面性を考慮することの重要性を浮き彫りにしている。

