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遺伝学:ヒトの身長に関連するありふれた遺伝的バリアントの飽和マップ

Nature 610, 7933 doi: 10.1038/s41586-022-05275-y

ありふれた一塩基多型(SNP)は総合的に、ヒトの身長における表現型の変動の40~50%を説明すると予測されているが、身長に特異的なバリアントや関連する領域を特定するには膨大なサンプルサイズが必要である。今回我々は、さまざまな祖先系の540万人のゲノム規模関連解析のデータを用いて、身長と有意に関連する1万2111の独立したSNPが、ありふれたSNPに基づく遺伝率のほぼ全てを説明することを示す。これらのSNPは、平均サイズが約90 kbの7209の重複しないゲノム断片内にクラスターとして存在しており、ゲノムの約21%を占めている。独立した関連の密度はゲノム全体にわたって異なり、密度が高い領域には生物学的に関係する遺伝子が豊富に含まれていた。独立サンプルによる推定では、1万2111のSNP(あるいはHapMap 3パネルの全てのSNP)が、ヨーロッパ系の集団における表現型分散の40%(45%)を説明するが、他の祖先系の集団では約10~20%(14~24%)しか説明しない。効果量、関連領域、遺伝子の優先順位付けは祖先系集団間で類似していることから、予測精度の低下は連鎖不平衡や関連領域内の対立遺伝子頻度の差異によって説明される可能性が高いことを示している。さらに、関係する生物学的経路は、原因遺伝子や原因バリアントの関与を示すのに必要なサンプルサイズより小さくても検出可能であることが分かった。総合的にこの研究は、身長に関連するありふれたバリアントの大部分を含む特定のゲノム領域の包括的なマップを示している。このマップは、ヨーロッパ系の集団では飽和しているが、他の祖先系の集団で同等の飽和を達成するには、さらなる研究が必要である。

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