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微生物学:Borgは代謝能力を拡張する可能性を秘めた巨大遺伝的エレメントである

Nature 610, 7933 doi: 10.1038/s41586-022-05256-1

嫌気性メタン酸化は、温室効果ガス排出の重要な制御を行っているが、この作用を実行している微生物の活動を調節する因子についてはほとんど分かっていない。今回我々は、メタンの生成と酸化が起こる地下水や堆積物、湿地の土壌の研究を通じて、主にタンパク質をコードすると推測される並外れて大きく多様なDNA塩基配列を発見した。キュレーションされた4つの完全なゲノムは線形で、最長で約1 Mbあり、replichore(レプリコア)構造、長い逆向き末端反復配列、ゲノム全体に及ぶユニークな完全直列反復配列(遺伝子間にある場合も、アミノ酸反復配列を生じる場合もある)などのゲノム構造を共有している。これらはアーキアの非常に多様化した染色体外エレメントであり、1つの明確な進化起源を持つと推測される。遺伝子塩基配列の類似性、系統、塩基配列組成の局所的相違は、それらの遺伝子の多くが、メタン酸化を行うMethanoperedens属のアーキアから取り込まれたことを示している。我々はこれらのエレメントを「Borg(ボーグ)」と命名した。4つの異なる生態系でMethanoperedens spp.と共存する少なくとも19種類の異なるBorgが見つかった。Borgは、メタン酸化を行うMethanoperedens属アーキアが、酸化還元反応とエネルギー保存に関わるタンパク質をコードする遺伝子(例えば、マルチヘムシトクロムやメチル補酵素Mレダクターゼのクラスター)を利用できるようにしている。これらのデータは、温室効果ガスの排出を調節することが知られているこのグループのアーキアの代謝において、Borgがこれまでに知られていなかった役割を担っていることを示唆しているが、それらの機能的関連性を明らかにするためにはさらなる研究が必要である。

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