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ウイルス学:腸内ウイルスは唾液腺で複製し、唾液を介して感染する

Nature 607, 7918 doi: 10.1038/s41586-022-04895-8

ノロウイルス、ロタウイルス、アストロウイルスのような腸内ウイルスは、糞口感染を介して集団に広がると長く受け入れられてきた。糞口感染では、ウイルスはある宿主の糞便中に排出され、別の宿主の口腔に入り、唾液腺(SG)を迂回して腸に到達してそこで複製し、糞便中に排出される、という伝播サイクルが繰り返される。しかし、例えば狂犬病ウイルスのように、SGに感染し、口腔を複製部位に、唾液を伝播経路とするウイルスもある。今回我々は、腸内ウイルスが生産的かつ持続的にSGに感染し、腸に匹敵する感染価に達することを報告する。腸内ウイルスが唾液中に放出されることが実証され、ウイルス伝播の第二の経路が明らかになった。この経路は、感染した乳仔の唾液が乳を飲む際に逆流することにより母親の乳腺に腸内ウイルスを直接伝播させることから、そうした乳仔にとって特に重要である。これは、従来の腸–乳腺軸経路を回避しており、母乳中の分泌性IgA抗体の急増につながる。さらに我々は、SG由来のスフェロイドや細胞株において、腸内ウイルスの複製および伝播が可能であることを示し、スケーラブルで管理しやすいウイルス生産系を作製した。まとめると我々の研究は、腸内ウイルスの新しい伝播経路を明らかにしており、これは治療法、診断法、そして重要なことに、唾液を介した感染拡大を防ぐための衛生対策に関係する。

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