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ケミカルバイオロジー:それぞれに安定な310ヘリックスペプチド集合体のde novo設計

Nature 607, 7918 doi: 10.1038/s41586-022-04868-x

αヘリックスは構造生物学では極めて重要であり、タンパク質の折りたたみや設計、タンパク質工学に広く活用されている。コンホメーション空間のαヘリックス領域の近くには、らせん形をとっている他のペプチドコンホメーション(すなわち、310ヘリックスやπヘリックスなど)も存在しているが、これらはタンパク質の構造中では出現頻度がずっと低い。310ヘリックスは、内部エネルギー的にあまり有利でなく、高次構造内に詰め込まれることが少ない。これは、天然のタンパク質中では310ヘリックスの長さが6残基を超えることは非常にまれで、通常の超二次相互作用、三次相互作用、四次相互作用を形成しにくいことを意味する。今回我々は、310ヘリックスが天然のタンパク質には存在しないにもかかわらず、310ヘリックスから合成ペプチド集合体を形成できることを示す。我々は、まず強固な疎水性コアを持つ水溶性の310ヘリックスバンドルを合理的に設計し、溶液相で性質を詳しく調べ、X線結晶構造を明らかにした。設計では、既知のタンパク質構造中にある310ヘリックスのコンホメーションの分析情報に基づいて6残基の反復配列を使い、さらにα-アミノイソ酪酸残基を取り入れた。設計を繰り返すことにより、αヘリックスの折りたたみと310ヘリックスの折りたたみの転換点が明らかになり、310ヘリックス集合体の安定化に必要な性質が突き止められた。この研究によって得られた原理や法則は、タンパク質の構造空間のこれまで検討されていなかった領域の設計の機会につながるだろう。

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