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神経科学:海馬での記憶固定における刺激の適応選択
Nature 601, 7892 doi: 10.1038/s41586-021-04118-6
連合記憶は、結果を予測させる複数の感覚刺激を結び合わせることで、行動適応を誘導する。しかし、数多くの特徴を含む環境では、望まれる結果を予測できる刺激はほんの一部にすぎない。神経回路が、どのようにして特定の結果と関連した感覚刺激のサブセットを選択的かつ持続的に表現して行動適応を可能にするかは知られていない。今回我々は、海馬で、記憶の獲得とその後の固定の際の、この特徴の選択過程を調べた。CA3領域からCA1領域への軸索投射の2光子カルシウム画像化と、局所電場電位の同時記録を組み合わせたところ、海馬での記憶固定の基礎となる記憶の再生事象の際に、行動的に有益な情報を持つ感覚刺激を符号化するCA3投射が選択的に動員されることが明らかになった。これらの軸索投射は、感覚特徴を空間的位置、すなわち報酬への近さに結び付ける順序集団を形成する。対照的に、無益な情報を持つ巡回的な感覚手掛かりを符号化する軸索は、記憶再生時に明らかに抑制されていた。このように海馬は、リアルタイムの感覚環境を網羅的に符号化しながら、長期的に保存されるべき記憶の有用性を最大にするよう、柔軟な情報選別機構を備えてもいる。我々は、記憶固定時の感覚経験の有用性依存的な動員が、連合学習の一般的な符号化原理であると提案する。

