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分子生物学:性特異的クロマチンリモデリングは生殖細胞での転写を保護する
Nature 600, 7890 doi: 10.1038/s41586-021-04208-5
エピジェネティックな全体像の安定性は、細胞タイプ特異的な転写プロファイルを維持する基盤である。DNAメチル化は、主な抑制性エピジェネティック系の1つとして、長期的な遺伝子サイレンシングに重要であることが示されていて、その喪失は、分化した細胞やがんにおいて異所性かつ異常な転写につながる。発生中のマウス生殖細胞系列では、広範な転写活性化が起こることなく、DNAメチル化の全体的な変化が持続する。今回我々は、ULI-nChIP(ultra-low input native chromatin immunoprecipitation)法を用いて、マウス性腺の始原生殖細胞では、DNAの脱メチル化に続いて、抑制性のヒストン修飾のリモデリングが起こり、その結果、性特異的なシグネチャーが生じることを示す。さらに我々は、Ezh2の遺伝的喪失によって、異常な転写活性化、レトロトランスポゾンの脱抑制、発生中の雌性生殖細胞の激減が引き起こされることから、ポリコームが、新たに低メチル化された生殖細胞系列ゲノムの転写制御において中心的な役割を担っていることを実証する。Ezh2欠失によるこの性特異的な影響は、雄性生殖細胞と雌性生殖細胞で観察される抑制性の修飾の全体像の違いで説明される。まとめると我々の研究は、発生の再プログラム化系に関連する抑制性のクロマチン修飾間の動的な相互作用についての手掛かりを示している。

