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医学研究:マウスではたばこの煙への曝露中止後に腸の微生物相が体重増加を調節する

Nature 600, 7890 doi: 10.1038/s41586-021-04194-8

喫煙は、世界的に病的状態や予防可能な死亡の主な原因の1つになっており、ほとんどの能動喫煙者は、禁煙したい、あるいは最近禁煙を試みたと報告している。禁煙により誘発される体重増加(SCWG;6〜12か月当たり平均4.5 kgの増加、禁煙した人の13%に年当たり10 kgを超える増加が見られる)は、カロリー摂取量を一定にしたり制限したりしても、禁煙の大きな障害になっている。今回我々は、マウスモデルを用いて、喫煙および禁煙が、喫煙に関連する代謝物の腸への流入によって引き起こされるディスバイオーシス状態を誘導することを示す。抗生物質の投与によって誘導されるマイクロバイオームの枯渇は、SCWGを防いだ。逆に、これまでにたばこの煙に曝露されたことのあるマウスの糞便マイクロバイオームを、たばこの煙に曝露されていない無菌マウスに移植すると、食餌やマウス系統が異なっていても過度の体重増加が引き起こされた。代謝面では、マイクロバイオームによって誘導されるSCWGには、宿主とマイクロバイオームの協調による食餌中コリンのジメチルグリシンへの変換が腸でのエネルギー取り込みを増加させることが関与しており、これが交差調節される体重低下性代謝物N-アセチルグリシンの減少と相まって、おそらくたばこの煙に関連する他のさまざまな量の代謝物の影響も受けていると考えられる。ジメチルグリシンとN-アセチルグリシンは、たばこの煙の曝露のない条件下で、体重や、関連する脂肪組織免疫を調節する可能性もある。これらの知見は、ヒトの小規模な横断研究コホートでの予備的な観察により裏付けられたことから、ヒトでのより大規模な試験で能動喫煙者にもこの機構が関連することを確立する必要がある。以上より、SCWGは、マイクロバイオーム依存的に調整されていることが明らかになった。これを利用して、禁煙の成功率を改善したり、喫煙していない状況においてさえも代謝撹乱を修正したりできる可能性がある。

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