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気候科学:炭化水素貯留層でのCO2貯留における微生物による迅速なメタン生成
Nature 600, 7890 doi: 10.1038/s41586-021-04153-3
炭素回収貯留(CCS)は、二酸化炭素(CO2)排出の環境への影響を緩和するのに重要な技術である。安全かつ確実なCO2の地中隔離に確信を与えるには、捕捉と貯留の潜在的機構を理解する必要がある。枯渇した炭化水素貯留層には、CO2貯留にかなりの可能性があり、石油増進回収法(CO2-EOR)の手段として多くの炭化水素貯留層にCO2が注入されていることから、注入された炭素の(生物)地球化学挙動を評価する機会が得られる。今回我々は、米国ルイジアナ州のオラ油田におけるCO2-EORプロジェクトから得られた、希ガス、安定同位体、凝集同位体の分析と遺伝子の塩基配列解読解析の結果を提示する。微生物によるメタン生成によって、注入されたCO2の13~19%がメタン(CH4)に変換され、さらに最大74%のCO2が地下水に溶解したことが明らかになった。また、オラ油田における天然系の内部から得られたin situの微生物メタン生成速度は、年間1 m3当たり73〜109ミリモルCH4(標準温度圧力)であると算出された。注入されたCO2田と天然のCO2田の両方で同様の地球化学的傾向があることから、微生物によるメタン生成が、全球的に重要な地下のCO2シンクである可能性が示唆される。微生物によるメタン生成の環境窓内にあるCO2貯留サイトでは、サイト選定においてCH4への変換を考慮するべきである。

