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がん:ecDNAハブは協調的な分子間がん遺伝子発現を促す

Nature 600, 7890 doi: 10.1038/s41586-021-04116-8

染色体外DNA(ecDNA)はヒトのがんで広く見られ、遺伝子増幅や遺伝子調節の変化を介してがん遺伝子の高発現を仲介する。遺伝子の誘導には通常、シス調節エレメントが関与しており、これらが同一染色体上の遺伝子に接触してそれらを活性化する。今回我々は、核内の10~100個程度のecDNAのクラスターであるecDNAハブが、エンハンサーと遺伝子の間の分子間相互作用を可能にして、がん遺伝子の過剰発現を促進することを示す。複数の異なるがん遺伝子をコードするecDNAは、多様ながん細胞タイプや原発性腫瘍でハブを形成している。個々のecDNAは、別のecDNAと共に空間的にクラスター化されると、がん遺伝子を転写しやすくなった。また、ecDNAハブは、MYCの増幅した大腸がん細胞株では、BET(bromodomain and extraterminal domain)タンパク質BRD4によってつなぎ止められていた。BET阻害剤のJQ1はecDNAハブを分散させ、ecDNAに由来するがん遺伝子の転写を選択的に阻害した。BRD4に結合したPVT1プロモーターは、MYCと異所性に融合してecDNA中で複製され、無差別にエンハンサー入力を受け取ってMYCの強力な発現を駆動した。さらに、外因性エピソーム上のPVT1プロモーターは、JQ1に感受性のある様式で、ecDNAハブによるトランスの遺伝子活性化を仲介するのに十分であった。ecDNAエンハンサーをCRISPR干渉法によって系統的にサイレンシングしたところ、異なるecDNAで増幅される複数のがん遺伝子座位間で、エンハンサーと遺伝子の分子間活性化が明らかになった。従って、タンパク質につなぎ止められたecDNAハブは、分子間の転写調節を可能にしており、がん遺伝子機能と協調的な進化の単位として働いていて、がん治療の標的となる可能性がある。

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