Article

天体物理学:マグネターの巨大フレアの主要なピークに見られる非常に高い振動数の振動

Nature 600, 7890 doi: 10.1038/s41586-021-04101-1

マグネターは強く磁化された孤立中性子星で、その磁場は最大約1015ガウス、光度は約1031〜1036 erg s−1、自転周期は約0.3〜12.0 sである。銀河系内のマグネターからの非常に高いエネルギーの巨大フレア(ピーク光度が1044〜1047 erg s−1で、約0.1 s持続する)は、硬X線と軟γ線で複数検出されているが、銀河系外から検出されたものは1個しかない。そうした巨大フレアの間に、低振動数(150 Hz未満)と高振動数(500 Hzを超える)の準周期的振動(QPO)が観測されているが、それらの統計的な有意性には疑問が投げ掛けられている。高振動数のQPOは、これまでフレアのテイル段階でしか観測されていない。今回我々は、銀河NGC 253の方向で、巨大γ線フレアの主要なピークに約2132 Hzと4250 Hzの2つの広いQPOを観測し、これらがバーストの始まりから3.5 ms後に消失したことを報告する。このフレアは、国際宇宙ステーションに搭載された大気–宇宙相互作用モニター(ASIM)によって2020年4月15日に検出されたもので、この装置は、不感時間やパイルアップなどの飽和効果の問題を生じることなく、全エネルギー範囲(50 × 103〜40 × 106 eV)で主要なバーストの段階(0.8〜3.2 ms)を記録した唯一の観測装置となった。急激なスペクトル変動と共に、バーストピークにおけるこうした極端に高い振動数の振動は、マグネターの巨大フレアの理解を助ける重要な要素になる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度