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量子技術:LC回路を介するトラップされた陽子の共同冷却
Nature 596, 7873 doi: 10.1038/s41586-021-03784-w
トラップされた荷電粒子の効率的な冷却は、多くの基礎物理実験や高精度計測、量子技術に不可欠である。これまで、共同冷却には近距離で働くクーロン力を介した相互作用が必要であったが、巨視的に隔てられたトラップ中の粒子にレーザー冷却技術を取り入れて、量子制御技術を、高電荷イオン、分子イオン、反物質などのこれまで冷却困難であった粒子に拡張することが長く望まれてきた。今回我々は、空間的に隔てられたペニングトラップにおいて、レーザー冷却されたBe+イオンを用いた単一陽子の共同冷却を実証する。これら2つのトラップは、9 cmの距離にわたるエネルギー交換を可能にする超伝導LC回路によって接続されている。また我々は、レーザー冷却されたイオンと個別にトラップされた陽子の共同冷却を伴う巨視的なLC回路の共振モードの冷却によって、環境温度を大きく下回る温度に到達することを実証する。注目すべきは、この手法が、イメージ電流を介した相互作用のみを用いているために、反陽子を用いる実験に容易に適用でき、物質と反物質の比較や暗黒物質の探索における精度の向上を促進できる可能性があることである。

