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計算科学:ラマヌジャン機械を用いた基本定数に関する予想の生成

Nature 590, 7844 doi: 10.1038/s41586-021-03229-4

eやπなどの基本的な数学定数は、抽象数学や幾何学から、物理学、生物学、化学まで、さまざまな科学分野の至る所に存在する。しかし、何世紀もの間、基本定数に関する新たな数学公式はほとんど見いだされておらず、通常は散発的に発見されていた。そしてそうした発見は、ガウスやラマヌジャンといった偉大な数学者たちによる数学的創意や卓越した直観のなせる業と見なされることが多かった。今回我々は、基本定数に関する数学公式を発見するアルゴリズムを利用し、そうした定数の根底にある構造を明らかにするのに役立つ、系統的手法を提案する。我々は、この手法を「ラマヌジャン機械」と称する。今回のアルゴリズムによって、数十通りの周知の公式だけでなく、π、e、カタランの定数、リーマンのゼータ関数の値の連分数表現など、これまで知られていなかった公式が見つかった。今回のアルゴリズムによって発見された予想のいくつかは、(振り返ってみると)証明が簡単であったが、まだ証明されていないものもある。我々は、中間一致攻撃アルゴリズムの変形版と、連分数の再帰的構造向けに調整された勾配下降最適化アルゴリズムという、予想を見いだすのに有用であることが立証された2つのアルゴリズムを提示する。どちらのアルゴリズムも数値の一致に基づいており、そのため、証明を与えずに、あるいはその根底にある数学的構造の前もった知識を必要とせずに公式を予想でき、この方法論は自動定理証明の補完になる。今回の手法は、形式的証明に使われる従来の論理の順序を逆にするものであることから、数学的構造が知られていない基本定数に関する公式の発見への適用に特に魅力的である。むしろ今回の成果は、計算機アルゴリズムが数値データを使って数学的構造を明らかにするという、研究における異なる概念的枠組みを裏付けており、偉大な数学者の数学的直観の置き換えを試みて、さらなる数学研究への糸口を与えるものである。

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