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材料科学:細菌を含むアクティブマターにおける時空間秩序の粘弾性制御

Nature 590, 7844 doi: 10.1038/s41586-020-03168-6

アクティブマターは、エネルギーを消費して力学的仕事を生み出す構成単位からなっている。例としては、生物系(細菌の集合体や生体組織など)、分子モーターによって駆動される生体高分子、合成自己推進粒子の懸濁液などがある。中心的な目標は、空間と時間における能動的な集合体の自己組織化を理解し、制御することである。能動的な系の大半は、能動物質の空間構造と運動を調整する相互作用を介した空間的秩序か、個々の振動ダイナミクスの時間的同期のいずれかを示す。空間的組織化と時間的組織化の同時制御はより困難で、一般に反応–拡散の階層や遺伝子操作によって作られた細胞回路などの複合的な相互作用を必要とする。今回我々は、細菌を含むアクティブマターの空間的自己組織化と時間的自己組織化を同時制御する簡単な手法を報告する。我々は、大腸菌(Escherichia coli)細胞の高濃度の能動的懸濁液を閉じ込め、単一の巨視的パラメーター、すなわち懸濁流体の粘弾性を、精製ゲノムDNAの添加によって操作した。これによって、自己駆動型の空間的組織化と時間的組織化が、ねじり振り子を想起させる、調整可能な周波数の周期振動する大域的なキラリティーを伴うミリメートルスケールの回転渦の形で明らかになった。我々は、実験とアクティブマターのモデルを組み合わせることによって、この振る舞いを、能動的な強制力と粘弾性応力緩和の間に働く相互作用の観点から説明する。これらの結果は、健康や生態に関連する研究に興味深いものとなる可能性がある、複合流体における細菌の運動性挙動の影響に関する知見をもたらすとともに、レオロジー特性を利用してアクティブマターの流れを制御できることを実験的に実証している。今回のミリメートルスケールの調整可能な自己振動する細菌の渦は、作動システムと組み合わせて、例えばソフトロボット用ロジックデバイスのシフトレジスター動作を引き起こすことによって、ソフトロボットの律動運動や、プログラムされたマイクロ流体ポンピング向けに、タイミング信号を提供できる「クロックジェネレーター」となる可能性があると、我々は予想する。

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