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ゲノミクス:ヒト転写因子フットプリントの包括的な参照マッピング

Nature 583, 7818 doi: 10.1038/s41586-020-2528-x

あらゆる生物において遺伝子調節を支えているのは、転写因子の調節DNAへの複合的な結合である。調節領域の遺伝的多様性は、疾患や多様な表現型形質と結び付けられてきたが、調節機能に影響を及ぼすバリアントの識別はいまだに難しい。ゲノムのDNアーゼIフットプリント法によって、天然のクロマチン内での転写因子の占有部位の、ヌクレオチドレベルの分解能での定量的な描写が可能になる。しかし、ヒトゲノム塩基配列で正確な描写がされているのは、こうした部位のごく一部である。今回我々は、転写因子フットプリントの包括的なマッピングを可能にするために、ヒトの細胞および組織の243のタイプと状態に由来する高密度DNアーゼI切断マップを作製し、これらのデータを統合して、転写因子の占有をコードする約450万の小型のゲノムエレメントをヌクレオチド分解能で明らかにした。我々は、約160万か所のDNアーゼI高感受性部位内の微細構造をマッピングし、その圧倒的多数が、単一の転写因子–DNA間相互作用の十分に間隔の空いた部位で占められていることを示す。細胞状況依存的なシス調節は主に、接近可能なエレメント内での転写因子占有率の違いではなく、調節DNAでの接近可能性の大規模な調節によって行われる。さらに我々は、調節領域内で疾患や表現型形質に関連する遺伝的バリアントが豊富に見られるのは、ほぼ完全にフットプリント内のバリアントに起因しており、転写因子の占有率に影響を及ぼす機能的バリアントは、機能喪失型と機能獲得型の対立遺伝子にほぼ均等に割り振られることを示す。意外にも、転写因子フットプリント内のヒトの遺伝的変異には密度の増大が見られ、これまで正しく評価されてこなかったシス調節の進化の駆動要因が明らかになった。我々の結果は、遺伝子調節機構と機能的な遺伝的多様性の包括的な解析とヌクレオチド精度の解析の両方に対する枠組みを示すものである。

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