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医学研究:肺がんにおける個別化治療の英国肺マトリックス試験
Nature 583, 7818 doi: 10.1038/s41586-020-2481-8
非小細胞肺がん(NSCLC)に対する標的治療の多くは、たばこの煙への曝露が軽い患者でより多く見られる発がんドライバーに向けられている。このグループは肺がん患者全体の約20%に当たるため、たばこに関連したNSCLCに対する層別化医療選択肢の発見は優先度が高い。アンブレラ試験は、複数のゲノム変化に対して腫瘍をスクリーニングし、遺伝子型がマッチする複数の治療薬の1つに患者をトリアージすることにより、遺伝子型に基づく治療の研究の合理化を図るものである。今回我々は、NSCLCで最も規模の大きいアンブレラ試験である現在進行中の「英国肺マトリックス試験(National Lung Matrix Trial)」から得られた、19の薬剤–バイオマーカーコホートの現時点での結果を報告する。我々は、次世代塩基配列解読法を用い、腫瘍の遺伝子型に基づいて患者を適切な標的治療にマッチさせた。このベイズ法による試験デザインでは、まだ募集が行われているオープンコホートからの結果データを、クローズドコホートからのデータと並行して報告することができる。スクリーニングされた5467人の患者のうち、2007人は試験に参加するための分子的な適性を持ち、302人が試験に参加して遺伝子型にマッチした治療を受けた(逐次試験薬の試験に再登録した14人を含む)。前臨床データは薬剤とバイオマーカーの組み合わせを裏付けているものの、現在得られている証拠は、臨床的に意味のある恩恵が実証された組み合わせは限られた数であることを示しており、たばこの煙への曝露が最小限の肺がん患者に依然として集中している。

