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神経科学:ドーパミンD2受容体の弁別学習とスパイン増大への関与
Nature 579, 7800 doi: 10.1038/s41586-020-2115-1
ドーパミンD2受容体(D2R)は線条体で高密度に発現し、統合失調症などの神経精神疾患と関連付けられてきた。D2Rはドーパミンに高親和性であることから、罰学習中にドーパミン(DA)濃度の一過性低下(DA dip)を検出すると示唆されている。しかし、D2R依存的な行動の性質やその細胞基盤は分かっていない。今回我々は、マウスを用い、音–報酬の条件付けは、側坐核のドーパミンD1受容体(D1R)を介した顕著な刺激汎化を示すが、DA dipにより弁別学習が生じ、条件付けを精緻化することを明らかにする。側坐核スライスでは、短時間(わずか0.4秒間)のDA dipがD2Rによって検出され、脱抑制により、D2R発現-棘状投射ニューロン(D2-SPN)のアデノシンA2A受容体(A2AR)依存的な樹状突起スパインの増大を引き起こした。弁別学習には、側坐核でのCa2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼIIとA2ARといった可塑性関連信号が必要だった。意外にも、消去学習には、DA dipもD2-SPNも関与していなかった。メタンフェタミン投与によりドーパミン信号を乱すと、弁別学習もスパイン増大も阻害されたが、これらはD2R阻害剤によって回復した。今回の結果は、D1Rによる汎化報酬学習をD2Rが精緻化することを示している。

