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病原体:FPR1は宿主免疫細胞のペスト受容体である

Nature 574, 7776 doi: 10.1038/s41586-019-1570-z

ペストの原因菌であるペスト菌(Yersinia pestis)は、III型分泌装置を用いてヒトの免疫細胞を選択的に破壊するので、ペスト菌は血流中で増殖することができ、またノミ刺咬を介して新しい宿主へ伝播が可能である。ペスト菌による免疫細胞選択的な破壊の原因となる宿主因子は分かっていない。今回我々は、ペスト菌のIII型分泌装置のニードルキャップタンパク質であるLcrVが、ヒト免疫細胞のN-ホルミルペプチド受容体のFPR1に結合して、細菌エフェクターの送達を促進することを示す。マウスのペスト感染は高い死亡率を特徴とするが、Fpr1欠損マウスでは、生存率や抗体応答が上昇していて、ペストから防御された。我々は、ヒトにおいて、ペスト菌のIII型分泌装置による破壊から好中球を防御する抵抗性アレル候補としてFPR1R190Wを特定した。従って、FPR1はヒトとマウスの両方において免疫細胞のペスト受容体であり、FPR1が存在しないこと、あるいはその変異によってペスト菌から防御される。さらに、ペストによるFPR1アレルの選択は、他の感染症や悪性新生物に対するヒトの免疫応答を形作ってきたと考えられる。

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