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発生生物学:異なる様式の細胞競合が哺乳類の組織形態を形成する

Nature 569, 7757 doi: 10.1038/s41586-019-1199-y

細胞競合、すなわち適応度の低い「敗者」細胞を、隣接する「勝者」細胞が感知して除去する現象は、ショウジョウバエ(Drosophila)で最初に見つかった。細胞競合は、組織や器官の発生を最適化する選択機構だと考えられているが、それが進化的な普遍性を持つかどうかは不明である。今回我々は、ライブ画像化法、細胞系譜追跡、単一細胞トランスクリプトーム解析、遺伝学的解析を用いて、マウスの皮膚発生では2つの細胞競合機構が連続して働き、組織の重層構造を形成・維持することを明らかにする。初期胚表皮の単層上皮では、勝者の前駆細胞が周辺の敗者細胞を殺し、貪食によって除去する。その後、組織の重層化が始まると、基底層は貪食する代わりに、分化する子孫細胞が上方へ移動するのを利用して敗者細胞を排出する。このような細胞競合様式の切り換えには生理学的な意義があり、これが乱れると皮膚バリアの形成も異常を来す。これらの知見により、細胞競合が脊椎動物の組織機能を最適化する選択圧であることが示され、形態形成の過程で組織構造の複雑さが増す中で、組織が細胞競合様式を動的に調整して適応度を維持する仕組みが明らかになった。

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