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分子生物学:ヒストンH3リシン36のトリメチル化は転写と同時にm6AによるRNA修飾を誘導する

Nature 567, 7748 doi: 10.1038/s41586-019-1016-7

DNA修飾とヒストン修飾は、どちらも遺伝子発現に顕著な影響を及ぼす。N6-メチルアデノシン(m6A)によるmRNA修飾は、mRNAに最も一般的に見られる内部修飾で、遺伝子調節の重要な転写後機構の1つであり、さまざまな正常過程や病的過程において非常に重要な役割を担っている。しかし、m6Aがトランスクリプトームに特異的かつ動的に蓄積する仕組みは分かっていない。今回我々は、転写伸長のマーカーであるヒストンH3リシン36のトリメチル化(H3K36me3)が、全体的なm6A蓄積を誘導することを報告する。m6A修飾は、H3K36me3のピーク近くに豊富に見られ、細胞のH3K36me3が除去されると全体的に減少することが分かった。機構的には、m6Aメチルトランスフェラーゼ複合体(MTC)の重要な構成要素であるMETTL14がH3K36me3を認識して直接結合し、続いてこれが、隣接するRNAポリメラーゼIIに対するm6A MTCの結合を促進する。その結果、活発に転写されている新生RNAにm6A MTCが送達され、転写と同時にm6Aの蓄積が起こる。METTL14ノックダウンの表現型を模倣したマウス胚性幹細胞において、H3K36me3の除去を行うと、トランスクリプトーム規模および多能性転写産物においてm6Aの存在量が著しく減少し、細胞の幹細胞性が上昇した。まとめると我々の研究は、mRNAにおけるm6Aの特異的かつ動的な蓄積を決定するH3K36me3とMETTL14の重要な役割を示すとともに、ヒストン修飾とRNAメチル化の間のクロストークが関与する、遺伝子発現調節の新たな階層の存在を明らかにしている。

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