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ウイルス学:NP220は組込まれていないレトロウイルスDNAのサイレンシングを仲介する

Nature 564, 7735 doi: 10.1038/s41586-018-0750-6

多くのタイプの哺乳類細胞への外来DNAの侵入は、病原体による感染を防ぐ一連の複雑な応答である自然免疫系を開始させる。この応答の1つの特徴は、侵入してきたウイルスDNAの強力なエピジェネティックサイレンシングであり、このようなDNAにはレトロウイルスの感染直後に形成される染色体外DNAなども含まれる。これらの組込まれていないウイルスDNAは、全ての細胞で(許容細胞でさえ)ほとんど転写されず、これは、ウイルス組込み後に観察されるロバストな発現とは対照的である。この発現の低さの原因となる因子は、まだ明らかになっていない。今回我々は、インテグラーゼを欠損させたMLV–GFPレポーターウイルスのサイレンシングに必要な遺伝子について、ゲノム規模のCRISPR–Cas9スクリーニングを行い、ヒト細胞において組込まれていないウイルスDNAの抑制を担う機構を調べた。このスクリーニングから、DNA結合タンパク質NP220、HUSH複合体(ヘテロクロマチンやレトロトランスポゾンにおいてプロウイルスを抑制する)を構成する3つのタンパク質(MPP8、TASOR、PPHLN1)、ヒストンメチルトランスフェラーゼSETDB1、そして他のいくつかの宿主因子がサイレンシングに必要であることが明らかになった。クロマチン免疫沈降法を用いたさらなる試験から、NP220がHUSH複合体、SETDB1、ヒストンデアセチラーゼのHDAC1やHDAC4を誘導し、組込まれていないレトロウイルスDNAをサイレンシングする重要なタンパク質であることが分かった。また、NP220をノックアウトすると、レトロウイルスの複製が加速した。これらの実験から、染色体外レトロウイルスDNAのサイレンシングを行う分子装置が明らかになった。

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