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気候変動生態学:森林の水輸送における多様性が干ばつ時の生態系の復元力を調節する
Nature 561, 7724 doi: 10.1038/s41586-018-0539-7
植物は、炭素、水およびエネルギーのフラックスを介して大気に影響を及ぼしており、陸面–大気間のフィードバック効果を介して干ばつを激化させる場合がある。森林における植物の機能形質、特に水輸送に関連する生理学的な形質の多様性は、特に干ばつ時には、陸面–大気間フィードバックにおいて極めて重要な役割を担っている可能性がある。今回我々は、森林の40サイトから得られた352サイト・年の渦共分散測定データ、植物の水分量のリモートセンシング観測データ、植物の機能形質データを組み合わせることにより、植物の形質の多様性が生態系の干ばつに対する応答に影響を及ぼすかどうかについて調べた。その結果、温帯林および北方林では、水輸送の多様性が高いほど乾燥期の生態系フラックスの変動が緩和されることを示す証拠が得られた。水輸送の形質は、干ばつ応答のサイト横断的なパターンの支配的で重要な予測因子であった。対照的に、比葉面積や材密度など、基準となる葉および材の形質には、ほとんど説明力は見られなかった。今回の結果は、高木の水輸送形質の多様性が生態系の干ばつに対する復元力を調整していることを実証しており、こうした水輸送の多様性は、変化し続ける気候の下で、将来の生態系–大気間フィードバック効果において重要な役割を果たす可能性が高いことを示している。

