天文学:ヘリウムの不透明度の変動で引き起こされる高輝度青色変光星のアウトバースト
Nature 561, 7724 doi: 10.1038/s41586-018-0525-0
高輝度青色変光星は、数か月から数年の時間スケールで光度とサイズが大きく変動する進化した大質量星であり、高い質量損失率を伴っている。これらの星は、こうした継続的な変動に加えて、サイズが増大する結果として有効温度が一般的には約9000 Kまで低下するという、複数のアウトバースト段階を示す。アウトバーストは、より低温で不透明度のより高い星の外層に働く、重力と釣り合っているか重力を超える輻射圧によって生じると考えられているが、その正確な機構はよく分かっておらず、星の球対称な一次元モデルではこの領域で起こる物理過程を決定できないため、そうしたモデルを用いてこの機構を解明することはできない。本論文では、輻射が支配的な大質量星の三次元シミュレーションについて報告する。このシミュレーションによって、ヘリウムの不透明度が、アウトバーストの誘発と約9000 Kに達するアウトバースト時の観測有効温度において、重要な役割を果たしていることが明らかになった。ヘリウムの不透明度はまた、1年当たり太陽質量の10−7〜10−5倍という速度での一過性の質量損失も誘発していると思われる。ヘリウムの不透明度のピークは、我々の三次元シミュレーションでのみ明らかだが、それは、恒星外層(恒星の光球付近の外側の部分)の密度と温度を対流と矛盾なく決定する必要があり、球対称を仮定する一次元モデルでは、これを決定できないためである。今回のシミュレーションは、長い時間スケールの変動の観測結果を再現し、対流によって恒星半径の不規則な振動と数日という典型的な時間スケールにおける10〜30%の光度変動が生じることを予測している。こうした短い時間スケールの変動の振幅は、より低温の星(アウトバースト段階にある)では、より大きくなると予測される。この短い時間スケールの変動性は、高頻度観測で観測できるはずである。

