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エレクトロニクスデバイス:高温ディラックフェルミオンによるグラフェンでの極めて効率の良いテラヘルツ高次高調波発生

Nature 561, 7724 doi: 10.1038/s41586-018-0508-1

高次光高調波発生は、光と物質の非線形相互作用によって光子エネルギーが増倍するもので、光信号や電子信号を大幅に高い周波数に変換したり、周波数コムを生成したりできるため、現代のエレクトロニクスやオプトエレクトロニクスの主要な技術の1つになっている。グラフェンの電子バンド構造は特異で、質量がゼロのディラックフェルミオンを特徴とするため、グラフェンにおける光高調波発生は、技術的に重要なテラヘルツ周波数領域で特に効率が良いはずであると、たびたび予測されてきた。しかし、こうした予測は、技術的に重要な動作条件下では、まだ実験的に確認されていない。本論文では、単層グラフェンにおいて、室温と周囲条件下で、1 cm当たりわずか数十キロボルトというテラヘルツ電場によって駆動することで、最高7次までのテラヘルツ高調波が発生し、3次、5次、7次のテラヘルツ高調波の電場変換効率が、それぞれ10−3、10−4、10−5を上回っていたことを報告する。こうした変換効率は、電磁相互作用が単一原子層で起こることを考えれば著しく高い。グラフェンでこのように極めて効率の良い高調波が発生するカギとなるのは、そのバックグラウンドのディラック電子のテラヘルツ駆動電場に対する集団的な熱応答である。高温ディラックフェルミオンのダイナミクスを通して発生したテラヘルツ高調波は、時間領域において、これらの新たに合成されたより高い周波数での電磁場振動として直接観測された。3次、5次、7次の高調波に対するグラフェンの有効非線形光学係数は、典型的な固体のそれぞれの非線形係数を7〜18桁上回っている。今回の結果から、たった数百ギガヘルツという非常に低い基本周波数で動作する現行世代のグラフェンエレクトロニクスを用いた、高効率テラヘルツ周波数合成への直接経路が得られる。

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