量子光学:トポロジカル量子光源
Nature 561, 7724 doi: 10.1038/s41586-018-0478-3
量子光は、量子力学的効果のみによって可能になる独特な統計的分布を特徴とする。例えば、単一光子や相関光子対は、古典的に許容される限界より分散が小さい光子数分布を示す。これによって、高忠実度の量子情報伝送や、古典的光源で生じ得る雑音よりも低い雑音でのセンシングが可能になる。量子光源の大半は、ダウンコンバージョンや四波混合などの自発的なパラメトリック過程に頼っている。こうした過程は、電磁場の真空ゆらぎによって媒介される。従って、例えば分散を設計したナノフォトニック系で、電磁モード構造を操作することによって、生成した光子のスペクトルを制御できる。しかし、ナノフォトニック製造時によく見られる秩序の乱れに起因して、デバイスごとにスペクトルのばらつきが生じる。今回我々は、トポロジカルにロバストな電磁モードを実現し、その真空ゆらぎを用いて、生成光子のスペクトルが製造に起因する秩序の乱れの影響をはるかに受けにくい量子光源を作製したことを報告する。具体的には我々は、リング共振器の二次元アレイにおいて実現したトポロジカルエッジ状態を用いて、自発四波混合によって相関光子対を生成し、今回の二次元アレイ系の方がトポロジカルに自明な一次元アレイ系を用いた場合よりもスペクトルのロバスト性の点で優れていることを示す。我々は、光子の条件付きアンチバンチング、すなわち、熱的光やレーザー光と比較して光子が同時に到着する確率の低さを測定することによって、生成した光の非古典性とロバストな伝令付き単一光子源の実現を実証する。ボーズ粒子系に特有のそうしたトポロジカル効果は、ロバストな量子フォトニックデバイスの開発への道を開く可能性がある。

