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構造生物学:リガンドが遊離した状態にあるFrizzled 4の結晶構造

Nature 560, 7720 doi: 10.1038/s41586-018-0447-x

Frizzled受容体(FZD)は、クラスFのGタンパク質共役受容体(GPCR)で、Wntシグナル伝達で機能しており、発生段階から成体にまで不可欠である。この複雑なシグナル伝達経路の重要なメディエーターであるFZDは、薬理学的介入と基礎および臨床研究の両方でのプローブ開発に関してゲートキーパータンパク質として使われている。今回我々は、リガンドが結合していない状態のヒトFrizzled 4受容体(FZD4)膜貫通ドメインの原子分解能での構造を示す。この構造から、ヘリックスVIが短く密に詰め込まれているという、異例な膜貫通構造が明らかになり、これはこれまでに報告された他の全てのGPCR構造と異なっている。このような独自の折りたたみをされた膜貫通構造内部は極めて狭く、親水性が高いポケットとなっていて、従来知られているGPCRリガンドの結合には適していない。このようなポケットは全てのFZDで保存されていることが明らかになった。FZD受容体のためのリガンド開発が長い間困難であったことは、この構造によって説明されるかもしれない。マイクロ秒の時間スケールでの分子動力学シミュレーションと変異解析から、ヘリックスVIIに位置する、共役した2つの動的な急な折れ曲がりが明らかになり、これがFZD4の活性化に関わっていることが分かった。リガンドが遊離した状態にある構造の安定性、リガンド結合に適さないポケット、それにヘリックスVII上の異例な2つの折れ曲がりの存在から、FZDが他のGPCRとは異なる新規なリガンド認識と活性化の機構を進化させてきた可能性が考えられる。

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