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生物工学:耐性遺伝子を利用した、新しい作用機序を持つ天然物の除草剤の発見
Nature 559, 7714 doi: 10.1038/s41586-018-0319-4
生物活性を持つ天然物は、特定の細胞標的を阻害するよう進化しており、過去1世紀にわたり、医療や農業への応用においてリード分子となってきた。ポストゲノム時代は、合成生物学手法を利用した天然物の発見に再興をもたらした。しかし、生物活性を目安にする伝統的な手法に比べると、特異的で強力な生物活性を持つ天然物のゲノムマイニングはまだ困難な課題である。本論文では、植物の生存に不可欠な必須代謝酵素を標的とする、強力な除草剤の発見と検証について報告する。この手法は、天然物の生合成遺伝子クラスター中の自己耐性遺伝子の共クラスター形成を利用するもので、それにより、コードされる化合物の潜在的な生物活性について手掛かりが得られる。我々は、植物の分枝鎖アミノ酸生合成経路のジヒドロキシ酸デヒドラターゼを標的とした。この経路の最終段階は、除草剤開発の標的とされることが多い。前述の手法で、菌類のセスキテルペノイドであるアスプテル酸が見つかり、我々はこれがマイクロモル濃度以下で働くジヒドロキシ酸デヒドラターゼ阻害剤で、スプレー用除草剤として有効であることを明らかにした。菌類の自己耐性遺伝子astDは、アスプテル酸に感受性を持たないことが確認され、これを導入遺伝子として利用すると、アスプテル酸耐性を持つ植物を作製できた。この除草剤と耐性遺伝子の組み合わせは、除草剤耐性を打開するために現在行われている緊急の取り組みを補う上で役に立つ。今回の発見は、耐性遺伝子を利用する方法が、生物活性を持つ天然物の発見に有用である可能性を示している。

